今アメリカで起きていることが1~2年後に日本で起きる、という傾向にあるソーシャルメディアですが、現在アメリカではある「仁義無き戦い」が勃発しています。それはソーシャルメディアの先駆者であるFacebook対ネットサービス大手Googleの闘争です。
幾度もSNSへの足がかりを模索してきたGoogleですが、Google buzzも含め今までの挑戦はことごとく失敗に終わってきました。ところがGoogle+ のリリース及び企業向けページサポートにより今まで余裕を見せていたFacebookがあせり始めたと報道されている。2010年にGoogleが「フェイスブック・キラーを開発中」との噂が流れた時点で、Facebookでは戒厳令が布かれ、90日間フェイスブック・エンジニアはほぼ監禁状態で夜を徹しての対応に追われたと言われています。
Facebook は業界リーダーとして、ソーシャルメディアのde facto standard(事実上の業界標準)とされている。すでにFacebook pageを設けている企業やブランドも多い。いまさらGoogle+の立ち入る隙は無いようにも思えますが、Google+の有利な点としては、Facebookの弱点を理解し考慮したソリューションを提供できる立場にあることです。たとえばFacebookを悩ませてきたセキュリティー問題を克服したサービスの提供等。Google+利用者はご存知ですが、サークル機能で「同僚」「親戚」「ママ友」等コンタクトを区別し管理できるので、Facebookで起きたような「会社の愚痴を上司に見られ解雇される」ケースはなくなるでしょう。さらには、Googleの総合力が挙げられます。Googleアカウント1つでメール(Gmail)、動画(YouTube)、ブログ(Blogger)、ソーシャルメディア(Google+)、地図(Google Maps)等々、一括管理が可能ですし、Google検索用に最適化されますのでネット上の存在感も抜群です。
ここで問題なのがネット検索エンジンです。アメリカではGoogleが業界1位ですし、世界的に見てもGoogleは圧倒的な勢力ですが、日本ではちょっと状況が違います。シェアで見るとYahoo! Japanの約56%に対しGoogleは約31%に留まっており、サーチエンジン弱者です。なんと、ナイツのネタでも「ゴーグル検索」は消えて「ヤッホー検索」だけが残っている(冗談ですが)。この落差が日本でのGoogle+の普及にどう影響するか、2012年には明らかになるでしょう。ソーシャルメディアウォーズ・イン・ジャパンは、辰年に火を噴くことが予想されます。
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